2017年1月15日日曜日

20170115時点でのHomebrewのインストール方法

MacにHomebrewをインストールするとき、検索するといろんな記事が出てくる。わざわざ追加するのも意味はないかもしれないが、インストール方法(正確には指定先のURL)がアップデートされているようなので、2017年1月15日でのインストール方法をメモしておく。

駄目な方

$ ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.github.com/Homebrew/homebrew/go/install)"

行ける方 

$ ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)" 
今後も変更される可能性はあるので、 http://brew.sh/の「Install Homebrew」を参照するようにしたい。


macOS(OSX)のAppStore/インストール進行状況確認/Command Line Tools for Xcode

Command Line Tools for Xcodeを使うちょっとしたことが発生し、Xcodeをインストールすることになった。2017年1月15日現在、Xcoe V8.2.1は4.55G。AppStoreでXcodeを探し、「入手」をクリックすると「インストール中」となる。


小さいサイズのアプリケーションなら気にならないが、これだけのサイズだと時間がかかる。その後の進行状況はどうやって確認したらいいのか?これが唯一のやり方ではないが、答えは「LaunchPadを立ち上げる」である。


ダウンロード状況が確認できるので、止まっているのではないかといった心配はしなくて済む。なお、LaunchPadは、デフォルト設定のままなら、トラックパッドの「親指と3本の指でピンチイン」のアクションで立ち上がる。


結局、2時間ぐらいかかってインストールは完了した。ダウンロード中がインストール中に変わってからも少し時間はかかるが、我慢である。

最終目的物であったCommand Line Tools for Xcodeは別途インストールする必要があるかと思っていたのだが、メニューのXcode→Preferences...→Locationsで確認すると同時にインストールされるようになったようだ。



2017年1月9日月曜日

Webサイト簡易構築運用サービスでSSLを使う


簡易CMSという分野

Webサイト簡易構築運用サービス(以下:簡易CMS)」という分野がある。JimdoStrikinglyなどがそれにあたる。SaaS型のWebCMSを低価格(年ごと課金が主流)で使えるようにしたものである。機能や特徴の差は様々だが、Web専任の担当者がいないような、主に中小企業向けのWebサイトや、大企業でも単発的に利用する企画サイトなどに適している。変更がすぐに公開されたり、コンテンツ公開の承認ワークフローがなかったりと、大きい組織でルールを守って運用するには力不足だが、小規模組織ならは運用ルールで乗り切れるだろう。

中小企業のWebサイトもSSL対応は必要

ドメイン取得とDNSのサービスも組み込まれていることが多い。もちろん、お名前.comのようなレジストラで取得したドメインも利用可能だ。しかし、簡易CMS全般について言えるのだが、「SSL」での運用ができないという課題があった。中小企業ならWebサイトのSSL対応は不要と言い切りたいところだが、そう言い切るのは難しい理由がふたつある。

Pマーク

ひとつは、Pマークを取得している場合、問い合わせフォームに個人情報を入力する際に、暗号化されていることが望まれるからである。必須というわけではないが、そう指導されることが多い。Pマークなんて不要という考え方もあるが、業務の関係でPマーク取得を余儀なくされるケースも多い。この場合、フォーム無しで行くという選択もあれば、フォームだけ専用サービスとして外部化するという方法もある(フォーム専用サービスの場合、更に共有ドメインのケースとと専用ドメインのケースに分かれる)。しかし、身も蓋もない話をすると、簡易CMSの問合せフォームもフォーム専用サービスも、通知の際にメールが流れることが多く、そこに漏洩の可能性は残る。単に問合せがあったという通知がメールされるだけなら問題ないが、問い合わせ先の個人情報がメールに含まれるとすると、セキュリティ的な観点からはアウトということなのだが…

SEO

ふたつめは、SEO観点で常時SSL化されている状況が必要とGoogleが言い出したからである。実際のところSSL化が必要な理由は、個人情報保護だけではなく、サイト改ざん対策や、リファラー情報の受け渡しを考えるとWeb解析の精度を上げることができるなどの理由があるようだが、いずれにせよ、どこかの時点でWebサイト運用は、SSL前提が当然という時代が来たのである。

簡易CMSでもSSLは利用可能に

このような状況を受けて、業界最大手であるJimdoでは、2016年末にSSL運用対応が始まった。また、自分が愛用しているStrikinglyでも、SSL対応が可能となっている。元々、Strikinglyでは、Strikinglyでドメインを用意した場合にはSSL対応が可能であったが、他のレジストラでとったドメインでもCloudFlareを使って、SSL対応が可能になった。両サービスとも、共有でSSLを実現するためのSNIという仕組みになっているため、SSL証明書を別途購入して組み込むという作業は不要で、無料でSSL化が実現可能となっている。

CloudflareのSNIによるSSLについては、以下の記事が詳しい。
セキュリティの専門家はCloudfrareのSSLなんて危なくて使えないという意見もあるとは思うし、それはある程度正しいと思う。しかし、あまり健全ではないが、以下のような見解もあり得るだろう。

サイトをSSL化させる目的は、いろいろあって、本質的なセキュリティを実現するには無理もあるが、結局はWebサイトの訪問者を「少なくとも表面的に安心させる」ということが重要であり、Webサイトの構築運用業者の観点からは発注側に「SEOや安心させてコンバージョンを増やすというマーケティング観点でもSSL化が重要ですよ」と言えなくてはいけないのだ。それがあまり感心できないセールストークだとしても、である。たぶん、どんな種類のSSLを使っているかは訪問者はほとんど気にしないし、ほとんどの発注者もSSL化されているかどうかを気にするだけだろう。PマークのチェックのときもSSLの証明書の品質をチェックされるようなことはないと思われる。

結論

自社で簡易CMSサービスを使っていても、業者の立場で簡易CMSサービスを使っていても、サイトSSL対応は必須であり、そしてそれは可能になってきたのである。

JimdoとStrinkingly以外の独自ドメインSSL対応状況(2017年1月)



2016年4月30日土曜日

Uberの体験とユーザーエクスペリエンス設計雑感

Uber(「ユーバ」ではなく「ウーバ」と発音するらしい)を使って、ユーザーエクスペリエンス設計とは何、初めて腑に落ちたような気がするので、それをまとめたのが以下の記事となっています。Uberが何であり、具体的にどう使うかはこちらで。

先日イギリスに行った際に、ロンドン市内のホテルからヒースロー空港までUberのタクシーを使った。

まず、Uberアプリケーションをダウンロードし、クレジットカードを登録する。次に行き先を入力(あと乗車人数も入力できたかもしれないが)。すると、近くを走っている車から連絡がくるので、運転手の名前を確認し承諾する。車のナンバーが教えられて、運賃もその時点で確定する。金額は普通のロンドン黒タクシーより安いはずだが確認したわけではない。なお、車の豪華さや大きさで運賃が異なってくるらしい。複数の車から連絡がくるので、運転手さんの評判を確認して選択するステップもあるのだろうが、今回は最初に連絡があった車にした。

3分ほどで車が到着。車が近づく様子も地図上で確認できるのでどの車か間違えることはないが、念のためナンバーも確認する。メーターなどのタクシー的な設備は一切ない普通の車だった(スマートフォンがホルダーにセットされているだけ)。あとは乗車して降りるだけである。支払いや領収書の発行もない。なお、領収書はWebサイトからダウンロード可能。降車後に運転手の評価をするが、完全安全運転だったこともあり、最高点を差し上げた。

箇条書きで書くと、
  1. 行き先入力(スマートフォン上)
  2. 車選択(スマートフォン上)
  3. 金額と車のナンバー確認(スマートフォン上)
  4. 車を確認して乗車
  5. 降車
ということになる。

せっかくなので、Uberで仕事をするというのはどんな感じなのか、運転手さんにいろいろたずねてみた。

Q1.運転手は客を選べるのか?選ぶための客の個人情報を見ることができるのか?
A1.ノー。客の人種や国籍は確認できない。

Q2.車は自分の所有物だと思うが、車の掃除やメンテはUberから指導があるのか?
A2.ない。評価につながるので自分でしっかりやる。

Q3.もうかる?
A3.昔は普通のタクシー(黒タクシー以外にも別の会社がある)で仕事をしていたが、車のメンテナンス費用などを考慮しても、取り分は大きい。黒タクシーの客待ち行列を見ろ。効率が悪すぎる。位置的に最適な客を知らせてもらえるので最高だ。これが競争原理でありキャピタリズムじゃないか!

Q4.イギリスならどの都市でも使える(オックスフォードではUber車が見つからなかった)?
A4.現時点ではロンドンを含めて5都市のみ(列挙されたが忘れた)。ただ、客を運んだ先のUber車が使えない地域で別の客をひろうことはある。

Q5.とんでもなく安全運転だがそれはどうして?
A5.事故をしたら困るのは自分なので、安全運転するしかない。

Uber、個々の要素技術は特に新しいものはないが、統合されたサービス(顧客視点からだとエクスペリエンス?)としては間違いなく「イノベーション」である。特に「評価」という「競争原理」が組み込まれているので、自然とサービス品質が向上する。あと、Uberにとっては、乗車する客だけではなく、運転手もユーザーとしてとらえて、そのエクスペリエンス設計をしているのだろうと感じた。

ここからが本題である。

ユーザーエクスペリエンス(UX)という単語をよく聞くが、今まで正直その意味合いがよくわからなかった。しかし、今回Uberを使って、なるほどこれは客と運転手の「経験」をよく「設計」してあるな、と感じたのである。そして、「設計」のポイントはどこにあるかというと、「限られた選択肢の中から選べる」ということにつきる。UXというと「快と不快」のような説明をされることもあるが、「あまり考えずに簡単な選択肢の中から選択できる」ことは、「実際には受動的な行為であってもほんの少しの能動性があることで脳が快を感じるのだろう」というのが自分の結論である。

加えて強調したいのは以下の3点である。

1.ユーザーエクスペリエンス設計は事業の設計そのものであり、ユーザが使うインターフェースの設計は一部であることを痛感したのであった。アマゾンなどの買い物体験も大胆にユーザーエクスペリエンスが再構築されているはずなのだが、あまりに慣れ過ぎてしまってもう何も感じなくなっている。Uberでユーザーエクスペリエンスを強烈に意識したのは、普段の「タクシー経験」との差と比較してずいぶん異なっていたからである。

2.ユーザーエクスペリエンス設計のいきつく先は、システムとやりとりするためにUIに接する頻度を可能な限り減らすことになるだろう。ゼロにできるならゼロにした方が良い。

3.良くも悪くも日本では「デザイン」というと「装飾的要素」が想起されてしまうことが多いので、デザインと言う言葉ではなく設計と称したほうが、誤解は減るのではないか。つまり、「ユーザーエクスペリエンスデザイン」ではなく「ユーザーエクスペリエンス設計」または日本語だけで「利用者体験設計」とした方が無用な混乱は減る。

Uberの運転手さんに車の自動運転が実現すれば仕事がなくなりませんか、という質問をしたかったのだが、質問しないほうが良さそうな気がしてやめておいた。

2015年7月4日土曜日

iPadの音楽ライブラリが母艦PCと同期されない/「復元」で復元されないものは何か?

iPadMini(初代)の画面を割ってしまったので、今さらだが新しいiPadAir2を入手した。

旧iPadMiniから復元を行って、環境やアプリケーション類はすぐに復元される。PC側のiTunesの「バックアップを復元…」メニューからの作業で、復元されないものは以下のとおり。


  • GoogleApps系アカウントのパスワード。
  • システムアカウントに近い扱いの、Facebook、Twitter、Flickr、Vimeoのアカウントとパスワード。
  • 電子書籍系のコンテンツ。Kindle、BookLive、honto、Kinoppy、koboはすべてダウンロードのやり直しが必要。
  • ログインが必要なアプリケーションは、ものによって状況が異なる。ソーシャルメディア・アカウントを使わない独自作成アカウントを使っているものは再ログインが必要。ソーシャルメディア・アカウントでログインしているものは、該当アカウントがiOSに入力しておけば、
そして、iTunesライブラリの楽曲も復元されない。今まで、数回バックアップから復元を行った際も楽曲の同期は別ステップだったのはずだが、ケーブル接続と同時に同期が行われるのでこのステップ意識することはなかったのだろう。今回、なぜ意識したかというと、iPadで選択した曲を選んで、それが開始されるまで少し時間がかかったからだ。

結局、iPadのローカルライブラリには楽曲データは一切なく、iCloudのライブラリからストリーミング再生されていたことが判明。iTunesMatchを契約していてiCloud内に全楽曲が保存されているからなのか、iTunesMatchを契約していなくても同様の状況になるのかは不明だが、iPadローカルライブラリに楽曲が入らないのは嬉しくない。最近はAppleMusicやAWAを無節操に使っているわけなので、自分の「所有」している楽曲がクラウドライブラリに置かれていて、そこから再生されていてもいいんじゃないかとも思ったりもした。が、LP/CD世代としては、まだしばらくは「所有の意味」から解放されるのは難しい。

今までなら、iPadをつないだ状態で、PCのiTunesから目的のデバイスを選び、「設定→ミュージック」から「音楽を同期」をオンにしてやるだけでよかったのだが、この「音楽を同期」がないのである。


結局、iPad側で「iCloudユージックライブラリ」をオフにしないと、「音楽を同期」が表示されないことが判明。無事に、「所有」していた楽曲を自分のローカルデバイスに保存することができた。


音楽聞き放題サービスが主流になる状況で、今後は音楽をダウンロード購入したり、ましてやCDを買って「パソコンに入れる」ということは行わないと思うので、「ローカルにブツがあること」に対するこだわりはなくなっていくだろう。






2015年4月13日月曜日

25年ぶりの家庭教師/オッサンになってから思う効率のいい受験勉強法

学生時代はけっこうな人数の子供を家庭教師として教えた。6年間で30人以上。社会人になりたてのころも、依頼を断りきれずやっていたので、計35人ぐらいだろうか。受験直前の冬休みの一週間で、高校物理三年分を一気にやるというような荒行もあった。科目も、ありとあらゆるものをやった。自分自身が得意ではなかった科目も、要望があれば勉強しなおして引き受けたので、古文や倫理社会も教えたことがある。しかし、今では、いろんな受験知識もテクニックも忘却の彼方となっていた、はずであった。

さて、先週、親しい友人から、お子さんの勉強を見て欲しいという相談があった。今さら教えられるはずもなく、どうしたものかというところだったのだが、勉強自体ではなく、勉強のやり方をということだったので、あまり考えずに引き受けることに。

そのお子さんは習い事をされていて、そのためまとまった勉強時間をとることができない、という悩みがあり、とにもかくにも効率のいい勉強方法を教えて欲しい、とのこと。以下、事前準備なしで、その場で考えて応答したものを後でまとめなおしたメモとなっている。

事前に断っておくと、創造性を育むとか、そういう勉強法とは無縁の、かけた時間に対するリターンだけを考慮した、ROI重視の身もふたもない手法である。

<勉強の基本>
かけられる時間があまりない受験生の場合、効率を考えるべき。かけた時間に対するリターンを最大にするということに徹する。例えば、現国は学んでもあまり点数はあがらないことが多い。国語の場合やるべきは古文と漢字である。できるだけ暗記で「カタ」がつくものを選ぶ。

  1. まず目標に対してやるべきことの全体を把握する。
  2. 1に関して、わかっていることとわかっていないことの分類作業を行いやすいマテリアルをつくる(単語カードや京大カードがお薦め)。この作業で暗記のためのベースが作成される。
  3. マテリアルを使って分類作業を行う。これを勉強と勘違いしてはいけない。勉強しているのに、勉強ができない子供はけっこうこのパターンが多かった。
  4. わかっていない部分の暗記と問題の演習。これが勉強である。

勉強自体は暗記ではないが、受験勉強のほぼすべては暗記に還元される。極論するとわからなくてもいい。しかし、わからないと暗記効率が悪いので、ポイントは理解するべき。そこで重要になるのは、暗記する情報の大きさ(Granuarity)である。ポイントだけでは役に立ちにくいので、ポイントを含んだ情報の大きさを科目別に見出すことが重要。

「身につける」とはよく言うが、例えば単語語の場合は、日本語を言われたら、それを含む英文を暗唱できることが、その定義となる。各科目分野で「身に付ける」は異なる(たぶん)。

参考書は、一冊を頭からおしりまでやるのが大事。あまりたくさんに手は出してはいけない。

<時間の使い方>
ポモドーロ方式:25分を1セットにして5分休む。1セットの内容を記録する。もちろん人によって、25分を長くしたり短くしたりするのはOK。

メインの勉強とサブ勉強(ポモドーロの休憩時間に息抜き用の勉強材料をこなす)を組み合わせるのは、人によるがお薦めできる。

一週間で何セットできるかを大体把握しておきたい。

<英語>
英単語熟語:例文カード作成と暗記(カードを作る過程でけっこう覚える)
語源系カード:未知の単語と出会ったときの訓練になる。
英文法:パターン例文カード
長文は早めに始めると効率が悪いので後回しにする(志望大学の過去問中心で)。
英作文は、単語で例文を覚えまくるので特に無理してやらなくてもだいじょうぶ。

<数学>
実は暗記ものである。ただし、暗記の単位は問題であり、公式ではない。公式は英語の単語に相当するが単語だけを覚えても役に立たないのと同じく、問題を覚える。ただし、まったく同じ問題が出ることはないので、結果的に「解く」ことになる。

ただし、分野ごとの代表問題の選択が難しい。これは参考書の選択がすべてである。これを元に問題と答えのカードをつくっていく。

<国語>
試験の直前に、古文の単語の暗記をするぐらいで充分。逆に…古文を日本語だと思って読めば何とかなる、というのは誤り。外国語だと思ってやる。現国は漢字が苦手なら、ひたすら暗記。

<プロジェクト・マネジメント>
受験勉強はプロジェクトマネジメンである。そして、それを自分でやれるか、人にやってもらうか、となる。当然、自分でやれるようにしたいところ。

プロジェクトをサブプロジェクトに分解し、タスクに分解する。タスクは、いろんな時間単位が考えられるが、ポモドーロの1セット、1日、1週間などで自分に合ったものを選ぶ。あまり細かいと管理が大変で、勉強自体ができなくなる。

なお、受験の場合、タスクの属性は、繰り返しの有無、期日(繰り返しなしの場合)ぐらいで充分。ただ、タスク管理は、何かツールを使うと便利。

2015年4月12日日曜日

三鷹ネットワーク大学/語学体験講座「アラビア語」

講師:アジア・アフリカ語学院・石黒忠昭氏(文章は少し修正したが自分の友人のK氏)

今のアラブの状況はうまく説明できない。これまでとはつながらない。アラブの大半はオスマン帝国が支配していて英仏が入り込んできた。イラク、シリアという国を作ったのは英仏の都合だった。テーブルの上で話し合った。アラブの人のことは何も考えていないかった。

ある評論家は「何百年単位の大きな波だった」という。イラクは人工的に作られた。イラク王国の王はまったく別のところから連れて来たものだった。ISは「英仏が勝手に国を作ったのではあれば、自分たちもいいだろう」という論理。バグダディは「十字軍に対する仕返しだ」と。彼らは純粋なイスラムの国を作ろうとしている。彼らはイスラムを利用しようとしている。

IS地域にいる外国出身者は25000人。欧州からIS地域に渡った人はほとんどが移民の2世、3世。フランスの移民はほとんどがモロッコ、アルジェリアなどマグレブ地域出身。彼らの子たちは「仕事がない」「差別されている」と不満を持っている。

「十字軍の時代からのことが来ている」という指摘があり、そうなのかもしれない。アラブにはちゃんとした議会制民主主義の国はない。独裁者でないとアラブは収められない。「アラビアのロレンス」の中に「アラブは砂のようなものだ。ぎゅっと握っておかないと」というセリフがある。日本とは国の成り立ちがまったく異なる。

イエメンもリビアは大変なことになっている。カダフィはそんなに悪い人だとは思わない。サウジアラビアがひっくり返ると大変なことになる。しかしサウジだけは米国がしっかりと守る。石油が守っているから。

何か起きるとアラビア語を学ぼうとする人が増える。喜んでいいのかどうか。

通常、アラブ連盟の加盟国を「アラブ」と呼んでいる。アラビア語を母国語とする人はすべてアラブ人。イスラム教徒でないアラブ人がいる。エジプト人口の8%はコプト人(キリスト教徒)だ。「アラブ人=イスラム教徒」でない。アラビア語ができない人はアラブ人ではない。「アラブ」は言語で規定されている。こういう分類の仕方は珍しい。アラビア語を話す3億5000人のうち9割はアラブ人だ。

なぜそういう分類をするのか。彼らはアラビア語に強い愛着を持っているからだ。コーランはアラビア語で書かれているからだ。コーランこそが絶対的に正しいアラビア語の鏡だ。コーランは神が書いたものなので間違いはない(はず)。

イスラム諸国会議機構(OIC)に加盟する国は西アフリカにも多い。アラビア語はサハラ地域をどんどん南下しており、最終的にも飲み込まれてしまうのではないか。アラブから南米に移民する人が多かった。日本の比ではない。カルロス・ゴーンの両親はレバノン人で、彼はブラジルに移民した。

日本はイスラム教徒が最も少ない国の一つ。イスラム教徒は1万人程度。イスラム教徒になりたいと思ったことはない。豚肉を食べられず、ビールが飲めなくなるからだ。

「中東」の中に「アラブ」が含まれる。「イスラム」となるともっと広くなる。日本はアラブ世界と直接接触することはなかった。初めての接触は石油危機ではないか。第3次中東戦争で石油の輸出を止めたからだった。

イスラム教はわかりやすい宗教だ。神と人間の中間にいるのが「天使」。アッラーが天使ガブリエルが預言者ムハンマドにコーランを伝えた。イスラム世界にも「来世」がある。キリスト教に似て「天国に行くのか地獄に行くのか」の「最後の審判」がある。イスラムの考えでは「すべてアッラーが決めている」と考える。

信仰告白は「アッラーのほかに神はなし。ムハンマドは神は使徒」という唱えることで、イスラム国やサウジアラビアの国旗にも描かれている。

<以下、アラビア語自体の学習>

「アラビア語の文字は難しい」というのはうそ。毎日1時間も勉強すれば自分の名前ぐらい書ける。大文字・小文字の区別はない。通常、アラビア語のアルファベットは28文字しかない。文字の上下に付けられる「・」の位置や数が変わることはない。ずっと簡単。ただし文法は難しい。

<アルファベット>
1個めのアリフ以外はすべて子音。28文字のうち外国人が注意しないといけないのは以下のもの

6:Haは寒いときに息を手に吹きかける「ハー」
7:Khaは「いびき」のような「ハー」
10:Raは舌を震わせる巻き舌のような「ラ」
14から17まで: 重厚音と呼ばれるグループ。すべて日本語にはない音。
18:Aynのどの奥から出す「アイン」。
19:Ghayn はうがいの音。

20以降は、英語の音と同じ。

30のターマルブータ:3のTaがつながったもの。発音は同じで書き方が異なるだけ。「閉じたTa」と呼ばれることもある。女性形を表す文字で、女性の名はこれで終わることが多い。

22から25は英語のKLMNと同じ順番。これは偶然ではなく、フェニキア文字に由来する。アルファベットという言い方そのものが、最初の三文字、アリフ、バー、ターに由来する。

母音は書かないが、小学校の教科書では母音記号をつけることがある。コーランには必ず母音記号がついている(間違った読み方は許されない)。

アラビア語もアクセントはあるが、重要ではない。

ペルシャ語もアラビア文字を使うが、言葉はまったく異なる。イラクはアラビア語、イランはペルシャ語を使う。

言語としてはヘブライ語に近い。文頭に動詞、そのあと主語、そのあと目的語の順番。主語と動詞の順番を変えることも可能。名詞には格変化(主格、属格、対格)がある。

簡単な読み物が読めるようになるのに1、2年かかる。「アラビア語は暗記と根気と年期が必要」と言われている。